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【本】時間よりも集中力をマネジメントせよ。ハーバードビジネスレビューの『集中力』を読む。

OMNI16

東京都在住。クリエイティブやアート、リベラルアーツが大好き。

ハーバードシリーズの最新刊のテーマは「集中力」

自分も最近痛感してるのは、「時間と集中力をマネジメントすること」の重要性

1.時間を何に使うのか

2.何にフォーカスをし、集中力を高められるか。

この2つが私たちの仕事のパフォーマンスだけでなく、人生の豊かさや充実度にまで関わってくると思うわけです。

この本は「集中力」というテーマに関する最新の知見が満載です。

情報氾濫時代に生きる私たちが幸福に生きるために必読の1冊

 

集中力を高めるポイント

まず、仕事などで集中力が低下したときの対処法↓ これ値千金の内容だと思う。

集中力を復活させるポイント

1.自分の感情をまず認めて、振り回されないようにする

感情のラベリング(感情に名前をつける)

2.注意力を取り戻す

集中力が低下していることを認める

集中力の欠如が自己感覚にどのように影響するかを考える

呼吸に意識を向ける

3.自分の価値観・コアバリューを思い出す

何にノーを言うか

境界線を引く・助けを求める

詳しくは本を読んでもらいたいのですが、めちゃめちゃ参考になります。

注意力を取り戻したら、何に集中するか選ぶことができる。デイビッドは、自分が価値を置く物事に集中することで、コントロールの感覚が得られると言う。(中略)「あなたが大切にしているのが、人と力を合わせて働くことなら、それに集中してください。どうすればみんながチームとしての一体感を感じられるかを考えてください」(P70)

集中力を失っているとき、人はコントロール感を失っている。そういうときは、上のポイント1.2を実践してまず注意力をある程度回復させる。そして、3にあるように、自分の価値観、大切にしていることにフォーカスする。

これめっちゃ強力です。

 

集中力を他者に向けることの効果

自分の心配事や不安にばかりとらわれると、気にかけるべき人に向けなければならない注意が、どこかに漏れてしまう。いくつかの研究によれば、集中力を他者に向ければ心が静まり、レジリエンス(再起力)が高まる生理学的効果がもたらされることがわかっている。他の人の気持ちやニーズにもっと注意を向け、関心を示せば、ストレスを感じずにいることができる。(P55)

これは奥義だと思いました「自分の心配事や不安」ではなく「集中力を他者に向ける」こと。

不安や心配にまどわされずに、集中力を高める秘訣は、他者理解にフォーカスしろってことですね。

「インスピレーションが必要なのはアマチュアです。私たちプロは、ただ仕事場に行って仕事をするだけです」(チャック・ローズ)

アマチュアは気分で仕事をするのに対して、プロは気分やインスピレーションに頼らない。非凡な実績や作品を残しているプロは、仕事をルーティン化していて、どんなに気分が乗らなくても、必ず毎日の一定時間を作業に当てているんです。

ある意味、プロは「メカニカルに仕事をする」ことで集中力を発揮していると言えるかもしれません。

 

セルフ・コンパッションがレジリエンス(再起力)を高める

ストレスに本当に対処したいなら、ヒーローになろうとすることをやめ、自分をいたわり、自分を大切にしてください(アニー・マッキー)

「セルフ・コンパッション」というのは、自らの弱さを受容し、いたわる態度のことを言います。

「頑張る」ことは実はサステイナブルではないんですね。自分に厳しくするより、自分をいたわったほうがストレスマネジメント力が上がることは研究でも証明されています。自分も実践してみて間違いなく効果があると感じてます。

「アルコール依存症患者は、自分自身を制御できないことを認めることで回復の道に向かう」という事例もこの本の中で紹介されていますが、自分の弱さを受け入れることが逆にレジリエンスを高める」という事実は知っておいて損はないでしょう。

 

頭脳経済学

頭はアイデアを考えるためのものであって、蓄積するためのものではありません。頭の中にあるものをいったん外に出し、客観化することは重要なステップであり、著しい効果が期待できます。(P132)

これはマジですべてのビジネスパーソンが実践すべきことだと思う。

書くなり、PCに打つなり、なんでもいいから思考を外部化すること。

頭のなかにアイデアや情報を停滞させてはいけない。

自分がリスペクトしている経営者の小林一三も、同じことを言ってました。

「頭脳を経済的に使え」ってね。

 

CEO=「Chief Energy Officer(チーフ・エネルギー・オフィサー)」

リーダーは、「チーフ・エネルギー・オフィサー」であるべきです。社員を動かし、道筋を示し、やる気を出させ、定期的に休息を取らせる役割です。(P140)

読んだ瞬間かなり衝撃があった一文。「CEO=Chief Energy Officer」

メンバーのエネルギーをマネジメントするのがリーダーの役割。

言葉やビジョンでエネルギーを引き出したり、逆に「戦略的休息」をとらせてエネルギーを温存させる。

人のエネルギーにフォーカスし、感じ、戦略的に活かせる人が真のリーダー。

『ワンピース』のルフィーも、『キングダム』の信も、チーフエネルギーオフィサーですよね。

自分もCEOになります。

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